11月・前半
11/1 |
クロちゃん |
秋の雨寒気運んで冬まじか |
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てるみ |
秋雨に肩すぼめつつお買い物 |
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古苑 |
旅の先高速降りれば雪が舞い |
11/2 |
クロちゃん |
湯豆腐に椎茸菊菜酒美味し |
11/3 |
クロちゃん |
文化の日浪速パワーのお好み焼き |
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古苑 |
チゲを焼く親子の会話楽しげに |
11/4 |
クロちゃん |
早い冬高野山にも初雪が |
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古苑 |
お弥彦の菊の花にも初帽子 |
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てるみ |
初雪や時の流れに追いつけず |
11/5 |
クロちゃん |
リハビリも身体かじかむいやな冬 |
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てるみ |
上電気下はガスでと暖を取る |
11/6 |
イチロー |
向日葵の 迷路児を追い 母迷子 |
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イチロー |
望み持ち 物忘れ薬 魚食べ |
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イチロー |
顔よりも ファッションで覚える 初対面 |
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イチロー |
生きている 証拠を出すと 年賀買い |
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イチロー |
せめてもの 松茸嗅いで 店を出る |
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てるみ |
時感じ世代交代覚悟する |
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てるみ |
身を削り時を削って仕事して |
11/6 |
クロちゃん |
早い冬合服飛ばし厚着かな |
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てるみ |
晩秋か裾遊ぶ風冷たくて |
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博苦 |
初時雨体を丸め走り去り |
11/7 |
博苦 |
影一つ忍ぶ逢瀬に小夜時雨 |
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古苑 |
神楽月たまの逢瀬の影かさね |
11/7 |
クロちゃん |
憂さ晴らし皆が聞き役暮れ早し |
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古苑 |
久方に愚痴を持ち寄る憂さ晴らし |
11/7 |
ねこ。。。 |
電話して 母のつぶやき 悲しげで |
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古苑 |
温泉に行って来るよとショート・スティ |
11/8 |
クロちゃん |
留守番で寂しく食べる一人鍋 |
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古苑 |
一人食う鍋をつついて憂さ晴らし |
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てるみ |
味三回変えて楽しむ鍋つくり |
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博苦 |
食べさせた後の楽しみ河豚雑炊 |
11/9 |
イチロー |
肩透かし うまい手も有る 大相撲 |
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古苑 |
大相撲いつの頃から無関心 |
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てるみ |
助っ人を日本から出す野球界 |
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博苦 |
東海大相模を相撲と読む輩 |
11/9 |
クロちゃん |
七五三新(さら)の着物で着付け習う |
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てるみ |
神在月着物姿が多くなり |
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博苦 |
盛り上がり脱がせてみたい秋袷 |
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ちさほ |
新妻の蹴出しよりのぞく白き足袋 |
11/10 |
クロちゃん |
マジックの技に感動冬日和 |
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てるみ |
寝起き顔お出かけの顔マジックショー |
11/11 |
ネック |
君送り ミラーで見守る 後姿 |
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古苑 |
月冴える君の影行くあとを追い |
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てるみ |
後ろから顔見て詐欺とはいとかなし |
11/11 |
クロちゃん |
久しぶり寒さ和らぎ歩行練 |
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てるみ |
食欲の秋に勝てずにひざ痛め |
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古苑 |
久方に猫も伸びする冬日向 |
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古苑 |
猫の影映して温し冬障子 |
11/12 |
hina |
夕焼けに 染まらぬ妻の 胡麻塩か |
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だるま君 |
ひなの髪 励みを誘う 紅紅葉 |
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てるみ |
愛妻の姿に化けて句に参加 |
11/12 |
だるま君 |
君送る 四季の薫りに 歌を詠む |
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てるみ |
木陰より紅紅葉を覗き見て |
11/12 |
博苦 |
日差し受け揺れる薄が透き通り |
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博苦 |
朔風の屋根をかすめて京成線 |
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博苦 |
寒かろう水上スキーの波頭 |
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古苑 |
銀色に透ける薄や冬衣装 |
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古苑 |
ドウダンの紅も鮮やか冬来たり |
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古苑 |
はと達も通勤ラッシュの電車待ち |
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てるみ |
高速の明かりが飾る夜の川 |
11/12 |
クロちゃん |
熱燗も休肝日明けで美味さ増し |
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てるみ |
冬の肌水やり酒やり化粧水 |
11/13 |
イチロー |
予告無き 客の食事は コンビニで |
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イチロー |
収穫後 尚枝曲げて 謝罪する |
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イチロー |
値切るのを 生き甲斐とする 主婦の顔 |
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イチロー |
愛情は ペットブームで 他所に行き |
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イチロー |
いそいそと 化粧し出掛ける 敬老会 |
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てるみ |
高齢のペットと歩む高齢者 |
11/13 |
クロちゃん |
冬日和冷たい風も心地よく |
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古苑 |
窓ぬらし心もぬらすみぞれ舞い |
11/14 |
古苑 |
秋なごり湯気と一緒にきのこ汁 |
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古苑 |
朝食のパンの隣りに汁ひとつ |
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古苑 |
晴れ着着て元気に育て七五三 |
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古苑 |
七五三千歳の飴のおもそうに |
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博苦 |
七五三親の晴れ着の目立ち過ぎ |
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博苦 |
探せども肉の影無しタヌキ汁 |
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イチロー |
宮参り はぶき写真の 七五三 |
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イチロー |
七五三 親の衣装が 高く付き |
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イチロー |
母の愛 味噌汁の味 何時までも |
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イチロー |
なめこ汁 胃の奥までも 案内し |
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クロちゃん |
味噌汁は何年経っても赤味噌で |
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クロちゃん |
七五三慣れぬ着物におおわらわ |
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ちさほ |
しあわせが鳥居をくぐる七五三 |
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ちさほ |
闇汁やおそるおそるに口に入れ |
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だるま君 |
味噌汁の 柚子の香りに 母想う |
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だるま君 |
千歳飴 持ちてポーズも 重たげに |
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ネック |
身も縮む 寒さ飛ばせと 豚汁作り |
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ネック |
今時の 千歳飴の顔 ぺコちゃんに |
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hissy(利舟) |
とろろ汁ズルズルズルと旅の昼 |
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hissy(利舟) |
山里のけんちん汁で旅を終え |
11/14 |
クロちゃん |
インフルエンザ予防接種で一安心 |
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古苑 |
風邪予防飲んで安心生姜湯 |
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博苦 |
風邪薬飲める健康ありがたさ |
11/15 |
クロちゃん |
熱燗も一人寂しく酔いもせず |
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古苑 |
ぬくもりを熱燗に借り一人膳 |
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博苦 |
逢えぬ故飲めど寒苦の夜長かな |
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11月・後半
11/16 |
クロちゃん |
一人身でおでん続きの留守住まい |
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古苑 |
ぬか漬けの胡瓜の蒼さやひとり酒 |
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てるみ |
おでん煮て三日手抜き苦笑い |
11/17 |
クロちゃん |
コスモスの寒さに耐えた残り花 |
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古苑 |
紅葉の紅のもみじを敷き詰めて |
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てるみ |
赤も良し黄色も良しの並木道 |
11/18 |
クロちゃん |
短夜に何か足りない休肝日 |
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古苑 |
休肝日熱燗のつもり汁ひとつ |
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てるみ |
休肝日家の中だけ外で飲み |
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博苦 |
休肝日一度も無いと思う暮れ |
11/19 |
クロちゃん |
部屋出れば鼻水誘う寒さかな |
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古苑 |
台所メガネの向こう春霞 |
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博苦 |
赤提灯一杯誘う寒さかな |
11/20 |
イチロー |
作業服 ノーベル賞で 胸を張り |
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イチロー |
パック旅 やせの大食い 目立ち過ぎ |
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イチロー |
菊人形 昔を伝え 幕を閉じ |
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イチロー |
書くことの 出来ぬ漢字も すぐに読み |
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イチロー |
墓よりも 他人の世話する 八十路 |
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古苑 |
茶菓子持ち寄れば遊びのことばかり |
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古苑 |
木枯らしに菊人形の肩ふるえ |
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古苑 |
老老の介護が目立つ核家族 |
11/20 |
クロちゃん |
還暦で喪中の知らせ多くなり |
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古苑 |
人知れず旅立つ君の虎落笛 |
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てるみ |
ストレスがネコの命を縮めけり |
11/21 |
てるみ |
セーターを必死で編んだ時もあり |
11/21 |
クロちゃん |
解禁日ボジョレヌーボー飲んでみる |
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古苑 |
世はまさにボジョレヌーボーワイン色 |
11/22 |
クロちゃん |
喪の知らせ賀状準備急がせる |
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古苑 |
そわそわと出番を待ってるひつじ達 |
11/23 |
クロちゃん |
親よりもジジババ張り切る七五三 |
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古苑 |
育てよと願いを込めて七五三 |
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古苑 |
衣擦れの音もせわしく写真館 |
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てるみ |
鷹に富士見事な刺繍もタンス奥 |
11/24 |
クロちゃん |
冬の入り一度も見ずに千秋楽 |
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古苑 |
優勝のニュースで相撲の時期を知り |
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てるみ |
ケガ多い勝敗相撲切なくて |
11/25 |
博苦 |
夕暮れの青森空港凍りけり |
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博苦 |
青森湾凍てつく闇に船一艘 |
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博苦 |
最果ての海は冷たく雲低く |
11/25 |
クロちゃん |
やる気なさ追い討ちかける冬の雨 |
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古苑 |
ストーブに炬燵に人もまるくなる |
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てるみ |
あれやこれ焦れど我が身ままならず |
11/26 |
古苑 |
北風に肩を押されて夜の道 |
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古苑 |
木枯らしの音をまくらに冬炬燵 |
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古苑 |
見上げれば雪降り虫の降りそうな |
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古苑 |
心まで湯気で温めておでん鍋 |
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古苑 |
久方の熱燗徳利ひとり酒 |
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てるみ |
冬支度アイテム増えて遅刻する |
11/26 |
クロちゃん |
マンネリに句作も難儀冬の夜 |
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古苑 |
冬の夜いつも同じと日記帳 |
11/27 |
博苦 |
青森のガードレールもリンゴ製 |
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博苦 |
岩木山北風受けて凛と立ち |
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博苦 |
雪雲に高さを取られ岩木山 |
11/27 |
イチロー |
握手より 小指の力 恐れられ |
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イチロー |
保護者会 来て欲しい親 見当たらず |
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イチロー |
リストラで 若い農夫が 一人増え |
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イチロー |
運勢を 無視する人も 暦買い |
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イチロー |
あの人が こんな趣味持つ 文化祭 |
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古苑 |
待合室五七五の花盛り |
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古苑 |
不景気で暦の数も少なめに |
11/27 |
クロちゃん |
窓際の日向の温さにほっとして |
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古苑 |
いつもよりちょいと早いと寒気団 |
11/28 |
博苦 |
見下ろせば寒風荒海日本海 |
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博苦 |
カモメにも北東風(きたごち)強く容赦なく |
11/28 |
てるみ |
クリスマス正月仕度におおわらわ |
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てるみ |
先読みの仕入れする身を鬼笑う |
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てるみ |
合理化とエクセル使い帳簿付け |
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古苑 |
やがて来る老いの先読み趣味三昧 |
11/28 |
クロちゃん |
御堂筋銀杏落ち葉風に舞い |
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古苑 |
木枯らしに身を震わせて銀杏の木 |
11/29 |
博苦 |
湯豆腐もポン酢の良さで味を決め |
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博苦 |
湯豆腐も利尻昆布で味を決め |
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博苦 |
鱈ちりも出汁出る粗で味を決め |
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博苦 |
一目毎手編みのセーター懐かしく |
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博苦 |
今年また心のマフラー首に巻き |
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イチロー |
湯豆腐の 残りも一つ 老夫婦 |
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イチロー |
湯豆腐は 我が家の食卓 豊かにし |
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イチロー |
セーターは防寒よりも ファッションで |
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イチロー |
幸せを セーターの色 主張する |
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古苑 |
セーターの網目ひとつに思い込め |
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古苑 |
セーターの衿かき寄せて暖を取る |
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古苑 |
湯豆腐の湯気が取り持つ熱い仲 |
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古苑 |
湯豆腐を一人でつつく温め酒 |
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博苦 |
湯豆腐で注しつ注されつ熱い仲 |
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ちさほ |
お揃いのセーターうれし親子連れ |
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ちさほ |
湯豆腐や湯気の向こうに君がいて |
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クロちゃん |
居酒屋の湯豆腐の味我が家でも |
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クロちゃん |
通院もセーター着込んで寒防ぐ |
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古苑 |
木枯らしも湯豆腐の湯気で影ひそめ |
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hissy(利舟) |
湯豆腐を一人掬いて嵯峨野路や |
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hissy(利舟) |
嵯峨野路の紅葉終わりて湯豆腐かな |
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hissy(利舟) |
寄せ豆腐豆のかほりと湯気うれし |
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だるま君 |
セーターに介護の工夫あれこれと |
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だるま君 |
湯豆腐と戯る姿に妻の笑み |
11/29 |
博苦 |
冬本番赤から白へ八甲田 |
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博苦 |
八甲田足から凍みる寒さかな |
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古苑 |
八甲田木々に雪舞い冬化粧 |
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古苑 |
雪壁に案内されて八甲田 |
11/29 |
古苑 |
希望という漢字二文字胸に秘め旅立つヒナに幸多かれと |
11/29 |
クロちゃん |
久々の小春日和に窓を開け |
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古苑 |
青空と時雨の空と師走かな |
11/30 |
クロちゃん |
散髪をすると気になる木の葉髪 |
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古苑 |
床屋から戻って来てはクシャミをし |
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