☆カードキャプターさくら・・お伽話異聞☆

逆転シンデレラ物語異聞

 

昔、昔・・ある所にシンデレラという娘が居りました。

シンデレラは、とても厳しい母親とうるさく、そして我が儘な4人の姉に囲まれ暮らしていました。

今日も4人の姉に用を言いつけられ・・炊事や洗濯・・その他諸々・・・やらせられています・・。

生来の真面目な性格が幸いし・・どんな用事も仕事もそつなくこなしていきます・・・。

どんな我が儘を言っても翌日には、頼んだ物がそろっている為・・4人の姉達は、ますますシンデレラに我が儘しほうだいです。

厳しい母親もそんなシンデレラに優しい言葉を掛けることがありません。

反対に無理難題を突きつける・・そんな親子関係だったりするのです。

シンデレラもその無理難題によく応え・・淡々とこなしてゆくのでした。

そのシンデレラは・・周囲には女の子として通っていましたが・・・実は、男の子だったのです。

本名は、小狼・・・かわいい顔をしておりましたが・・男の子・・・

何故、隠さなければならなかったのでしょう・・・?

5人目の娘として・・又、4人の姉の小間使いとして育つ・・そんな哀れな少年・・・。

そうです!

姉たちに

「シンデレラ!この靴を磨いておいてね!」

「シンデレラ!このドレスを修繕しておいてね!」

「シンデレラ!部屋の掃除をしておいてね!」

「シンデレラ!」

と、こんな風に姉たちにいびられていました。

 

同じ頃・・お城の中

こちらは、王子様・・と言ってもただの王子様ではないのです。

なんと・・様々な事情で・・王子さまとして育てられたお姫さまなのです。

美しい顔立ち・・死んだ王妃さまに似ているその雰囲気・・・

でも、王子として育てられたのでした。

その本当の名は、さくら・・・

この国には、王族の女性は早死にするという言い伝えがあり・・その為、王子として育てられたのでした。

上にもう1人・王子がおりましたが・・その王子さまは・・・・じつは・・魔法使いの弟子になっちゃったんです。

だから・・隠されていました・・・。王子と言えば・・さくらのことだったのです。

どちらにしても・・もうすぐ・・王子をお披露目する舞踏会が開かれることになっていました。

もちろん、誕生日の祝いも兼ねて行われます。

貴族やお金持ち・・また、様々な家に招待状が届けられました。

シンデレラの家も例外ではありませんでした。

この家にも招待状が届けられたのです。

そのことに1番喜んだのは、4人の姉達だったのです。

なにせ舞踏会です。おしゃれして・・素敵なドレスを着れるからでした。

今回の舞踏会は、王子さまの花嫁候補を選ぶことも目的で開かれる予定です。

そのことに気が付いているもの達はまだ、少ないけれども・・このシンデレラの母は、気が付いていました。

その日の為に、娘達を磨き始めました。

王子さまに気に入られるようにです。

エステや行儀作法・・教養を深め、見た目も綺麗に・・

娘達の誰かが王子さまの花嫁になれたら・・この国での地位や名誉が思うがまま・・・。

しかも、お金などの苦労をしなくてもいいのです。

シンデレラの母も政を動かす力が欲しい・・と、常々思っていたのでした。

野心家だったのです。

娘達4人は、ただ・・おしゃれをして舞踏会に参加できる・・それだけで浮かれているのでした。

それからの日々は、4人の娘達もシンデレラも忙しい日々になりました。

シンデレラは、普段やっている炊事・洗濯の他に・・姉たちが着るドレスを作ったり・・修繕したり・・

5人分です。忙しいのなんのってありません。

それでも、文句1つ言わずこなしておりました。

 

そして・・・当日の朝がやってきました!

朝から姉たちは、いそいそと支度をしています。

もちろん、シンデレラの母もです。

シンデレラには、舞踏会に行きたいな・・という気持ちはあったのですが・・・

許してはもらえません・・・。

1人・・黙々と作業している様子を水晶球で見ていた魔法使いは・・・

何とか舞踏会に参加させてあげようと・・近づきます。

つらそうにしている・・シンデレラ(こと・・小狼)

「どうしてそんな顔をしているのですか?」

シンデレラの後ろから魔法使いが話し掛ける・・・。

かなりびっくりして・・大げさなリアクションをしてしまう・・シンデレラ。

その表情は、額に汗がういてたりして・・・・・。

しかも・・その魔法使いの雰囲気は・・すっごく・・ほわほわ〜とした感じが漂っていたりする。

「・・な・・何か?ご用でしょうか?」

ちょっと、どもりながら聞いてみたり・・・

「僕は、キミを舞踏会に行かせてあげようと思っているのだけども・・手を貸そうか?」

そう穏やかに・・聞く。

いきなり立ち上がり・・

「ほ・・ほんとですか?」

そう魔法使いに聞く・・・。

「ええ・・ほんとにそう思ってるのですけど・・・。」

そう応えながら微笑みを忘れない・・魔法使い

「そ・・それじゃあ・・ぜひ!お願いします。」

「一度でいいので・・どうか・・お願いします。」

そう真剣に今度は、頼む・・。

そして・・・魔法使いと取引をし・・舞踏会に行けることになった・・シンデレラ・・・

そして・・・魔法使いは、シンデレラにある指示を出しました。

「かぼちゃと・・そうですね〜。ねずみ・・あと・・・・・・を準備して頂きますか?」

そういきなり言いだし・・・

「わかりました。すぐに用意します。」

準備しに行く・・シンデレラ・・・

 

そして・・数時間後

指示された物を準備終わったシンデレラ・・・

「これでいいのですか?これで全部そろいましたけど・・・」

礼儀正しく・・そう言い・・・首をかしげている・・・。

どんな用途に使われるのか・・わからないからだ・・。

穏やかに笑う魔法使いは、にこやかに笑うと・・

「それっと・・ちょちょいのちょい!」

そんな呪文らしきものを唱えだした・・。

すると、どうでしょう?

さっきのかぼちゃが馬車に・・ネズミが馬に・・・御者も魔法で出してしまったではありませんか!

驚きのシンデレラ・・・

「こ・・これは・・!!」

絶句してしまいます。

「これで・・舞踏会に行けますね?」

そう聞きます・・。

「これで行くことができます。ありがとうございます。」

御礼の言葉を伝えます・・。

「そうでした。忘れるところでした。それ・・ほほいのほい・・。」

今度は、魔法で洋服がドレスに・・それも素晴らしいドレスに変わったのです・・。

そして・・シンデレラに言い含めます・・。

「深夜12時にこの魔法は、解けてしまいます・・。その前に帰ってくるのですよ・・。いいですね・・。」

そう・・シンデレラに言います・・。

「わかりました!必ずその時間には帰ります・・。」

そう魔法使いに言うと・・お城に向かっていきました・・・。

 

お城に着いたシンデレラ・・・

でも、どうすればいいかわかりません・・・。

舞踏会の会場をうろうろとしていました・・・。

所変わり・・こちらは、王子さま・・

退屈そうにしています・・。

自分の舞踏会なのですけど・・王様に取り入ろうとしている者達ばかりだからです・・・。

しかも・・本当は自分は女の子です・・。同じ女の子に食指が動くはずがありません・・。

なので・・ダンスも踊ろうとしませんでした・・・シンデレラが現れるまでは・・。

舞踏会の会場をうろうろしているシンデレラを一目見て気に入ってしまいました・・。

その凛とした雰囲気も厳しそうなのの中に優しさを秘めていそうな所も・・・。

そして・・珍しく・・さくらから・・いえ・・王子さまから・・誘います・・。

「私とダンスを踊ってくれませんか?」

そうシンデレラに手を伸ばし・・誘います・・・。

シンデレラこと小狼も面をくらいます・・。

まあ、さすがに事実を言うことはできず・・迷いましたが・・

「喜んでお受けします・・。」

清々しい微笑みを王子さまに見せました・・・。

その表情に王子さまは・・ドキドキしています・・。

丁度・・音楽が変わり・・王子とシンデレラはダンスを踊り始めます・・。

素晴らしい踊りを2人は披露しました・・・。

周りの者達は、2人の踊りに魅了されています。

1曲踊り終わったとたん・・・2人は舞踏会の会場を抜け出します・・・。

そして・・2人っきりになりました・・・。

舞踏会の踊りの音楽が聞こえてきます・・。

「・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」

2人は初めの間・・沈黙していました・・。

「「あのう・・・」」

発言も同時にしていたり・・微笑ましい情景です・・・。

意を決して・・王子さまは・・

「あの〜。あなたのお名前何ていうのですか?」

そう質問します・・・。

「・・小狼・・・(シャオラン)」

そう言葉少なに応えます・・。

「小狼・・いい名前だね・・。私・・さくらという名前なの・・。」

名前を名乗ってくれたことに驚きの表情を浮かべます・・・。

「さくら・・・・いい名前だな・・・。」

言葉少な目だけど・・優しげに応えます・・・。

「さくら・・・私の名前・・誰にも言わないで・・。シンデレラと呼ばれているんだ・・・。だから・・・」

王子さまであるさくらにお願いします・・・。

「いいよ!その代わり・・私の名前も秘密だよ・・。」

そう・・微笑みながら言います・・・。

「でも・・何で秘密なの?小狼っていうホントの名前・・・。」

「そ・・それは・・私・・いや・・俺は・・女の子じゃなく・・男だからなんだ・・・。」

さくらには何故か逆らえず・・正直に事実を語ります・・・。

「え・・・そ・・そうなんだ・・。(びっくりした・・・。)」

驚く王子さま・・・

「じゃあ・・小狼ちゃん・・じゃなくて・・小狼くんって言うことなんだ・・。」

「そうなんだ・・でも内緒だ・・。さくらだけに言ったんだ・・。」

そんな会話を交わしている・・・。

そして・・・もう少しで深夜の12時になる所になってしまった・・・。

そして・・さくらは、小狼に事実を語ろうとしたその時・・・

リンゴーン・・・リンゴーン・・・

12時を知らせる鐘の音が響きわたる・・・。

時間に気が付いた小狼は・・

「時間になってしまった・・私・・いや・・俺は帰らなければ・・・」

そう言い残し・・階段を駆け下りて行く・・。

途中・・履いていた靴を落としてしまうが・・そのまま・・帰っていった・・・。

ぎりぎりの時間で家に着いたシンデレラ・・・

ほっと・・しながら・・送れてしまった作業を黙々としている・・。

その心には・・何故かさくらのことが忘れられず・・・。

心の中に残っているのであった・・・。

所変わって・・さくらこと王子さまは・・階段に残っていたガラスの靴を持って・・小狼ことシンデレラのことを忘れられないでいた・・。

父である王様に・・

「私の花嫁は・・この靴が合う人にします・・。」

と宣言してしまう程であった・・・。

そして・・ガラスの靴が合う女性を捜すことになってしまったのであった・・・。

国中の女性たちが・・我こそはと靴を履いてみていたが・・なかなか・・靴が合う女性は、見つかりませんでした・・。

家を1軒・・1軒回って行きます・・・。

そして・・シンデレラの家にもやってきました・・・。

4人の姉たちは・・こぞってガラスの靴を試しに履いてみました・・・。

しかし、履くことができません・・・。

城の兵士たちは・・シンデレラにも履かせてみようと・・主にシンデレラを出すように言いましたが・・なかなか出してもらえません・・。

数十分・・説得し・・やっとのことでシンデレラに履かせてみる許可を貰いました・・・。

シンデレラは・兵士の1人に呼ばれて出てきました・・。

そして・・

「この靴を履いてみてくれませんか?」

そう兵士に言われます・・。

さすがのシンデレラも躊躇しました・・。

だって・・その靴は・・舞踏会の時に無くしてしまった自分が履いていた靴だったのです・・。

しばらく・・躊躇していましたが・・決意を固め・・履いてみます・・。

すると、どうでしょう・・!

靴は、誂えたようにぴったり会うじゃありませんか・・・。

固唾を飲み込んで見守っていた兵士たちは、

「やっと・・見つけたぞ・・。王子さまの花嫁が!」

そういいながら喜びました・・。

事の成り行きを見守っていたシンデレラは・・驚きます・・。

そして・・お城に連れて行かれました・・。

お城で再会した王子・・実は女の子だった王子さくらと結婚し・・幸せに暮らしました・・。

と・・いうことじゃ・・・

 

お〜し〜ま〜い

 

いかがでしたか?御雷さん

お伽話なさくらちゃん小狼くんのテーマに会ってますか?

変な話になってしまいました・・。

こんな話でよかったらどうぞ貰ってやってください・・。

それでわ


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