◆風月華★
ここは、香港の李家・・・
小狼は、母親で李一族の総帥夜蘭の呼ばれていた・・・。
「小狼・・日本に行きなさい。さくらさんに危険が迫っています。他の魔術師たちが彼女の存在を知り・・抹殺しようとしています。李家の方はいいのですが・・他の一族や闇の人間が彼女のことを狙っているようです。彼女を守りなさい!あなたしかできません。」
小狼にそう命じる夜蘭・・・・
「わかりました。母上!でも、あなた方か私の幼少時に掛けた魔力の封印が解けてしまったので魔力のコントロールがうまくできないのですが・・なんとかします!さくらを守ります。」
決意を秘めた瞳と表情・・・
「小狼・・無茶は承知の上です。でも、これしかありません。さくらさんは、優しいコです。おそらく、人間相手では、戦うことができないでしょう。そんなあの子を守れるのは、小狼・・おまえだけでしょう。」
苦悩の表情・・小狼にこんな命を下さなければならない自分・・そんな自分に苦悩している・・夜蘭・・・
「わかりました。母上!どんな理由であれ、さくらに合えるとういうことが私には、うれしいです。」
そう言い残し・・部屋を出て行く・・・。
そして・・自室へ・・・
残された夜蘭は・・・
「小狼が無事で帰れるようにあなた・・見守ってあげてください・・。」
小狼の無事を祈る・・・・。
そして・・・小狼は、日本へ向かう・・・。
一方・・さくらの周囲では・・・不思議な事が起こっていた。
道を通っていると物が上から落ちてくる・・とか・・刃物・・ともかく・・さくらの周囲は、物騒になっている・・・。
原因不明で・・さくらも知世も頭をかしげていた・・・。
・・・こちらは、空港・・・
到着する小狼・・・
空港から携帯で知世に電話しようとしている・・・。
トゥルルル・・・トゥルルル・・・
「はい、大道寺です。もしもし・・・」
「大道寺か?久しぶりだな。俺のことが分かるか?」
「まあ・・李くんですのね。お久しぶりですわ。どうしたんですの?」
「今、日本に来たところなんだ。実は、日本に滞在する間・・大道寺の家に滞在させてほしいんだけど・・いいか?」
「まあ・日本に入らしてたんですね。家にですか?いいですわ。何か日本に御用でも・・?」
「まあ・・そんなところだ。とにかく・・そっちに、今行くから・・・。それじゃあ・・」
ツーツーツ・・・・・
電話を切り・・・大道寺宅へ向かう・・・。
そのころ・・知世は・・さくらの家に電話しようとしていた・・。
トゥルルル・・・トゥルルル・・・
「はい、木之本です。もしもし・・・」
「さくらちゃん?知世ですわ。実は、お話したいことがありまして・・・」
「知世ちゃん・・どうしたの?お話?いいよ。」
「実は、先程、李くんから私の家に電話ありまして・・日本に来ているそうです。で・・日本に滞在する間・・うちに宿泊することになりましたの。それで・・これから家に来るそうなので・・さくらちゃんにお知らせして・・家に来てツーショット撮影させて頂きたいなぁと・・思いまして」
「え・・小狼くんが日本に来ているの?行く〜!小狼くんに会えるんだもの。行く〜!」
「おほほほ・・じゃあ、来てくださいね。それじゃあ、さくらちゃん・・また・・。」
ガチャン・・ツーツーツ・・・
電話の後・・・
「わ〜〜い♪小狼くんに会えるんだ〜♪やった〜〜!」
大喜びするさくらでした・・・。
そのころ大道寺家に向かうタクシーの中では、次にしなければならない行動のことを考え・・また、さくらに驚かれるだろうな・・と思っていた・・。 それは、外見・・特に、瞳の色が変わってしまったからだ。 今の瞳の色は、紫水晶の紫・・魔眼と言われる色・・・魔力の強い人間が持つことが多い色で・・小狼の場合は、幼少期に封印された魔力が開放されたことが原因であり・・見る者が見ると恐怖してしまう色・・・ その瞳の色を隠すためカラーコンタクトをしサングラスまでしている小狼であった・・・。
そうこうしているうちに、大道寺家に着いた小狼・・・
インターホンを鳴らす・・・。ピンポーン・・・・
「はい、どちらさまですか?」メイド・・
「李と申しますが知世さんはご在宅でしょうか?」・・小狼
「はい、伺っております。門を開けますので玄関までいらしてください。」・・メイド
門が開く・・。(ゴゴゴゴ・・・・)
玄関のほうまで歩く・・・。
玄関について扉に手を添えると・・・中からメイドが開けて・・
「いらっしゃいませ。李さまですね。知世さまは奥です。着いてきてください。」・・メイド
「わかった・・・。」
知世のいる部屋の方に向かう・・・。
知世の部屋の前・・・
コン・コン・・・(ドアをノックする・・・)
「はい、どうぞ。」
「失礼します。お嬢様、お連れしました。」・・メイド
「わかりましたわ。お茶を3人分持ってきてくださいな。」
「わかりました。3人分ですね。失礼しました。」・・メイド
そう言うと、メイドは、小狼を置いて部屋を出て行った・・・。
「どうぞ、お座りになって下さいな。お久しぶりですわね。」
「ああ、大道寺も元気そうだな。」
「さくらちゃんも来ることになってますの。ツーショット撮影させて下さいね。」
「さくらが来るのか・・・。そうか・・・」
「ええ・・ところで・・サングラスをお外しにならないんですの?」
「サングラス・・・わかった・・・。外すから驚かないでくれ・・・。」
そう言うと・・サングラスを外す・・・小狼
小狼の顔を見て驚く・・知世・・
「まあ・・カラーコンタクトを入れているなんて・・どうしたんですの?」
「ちょっとな・・・・・」
そう言ったきり無言になっている小狼・・・
そこに登場する愛しのさくら・・・
「知世ちゃん〜♪来たよ。小狼くん、もう来ているの?」
そう言いながら登場する・・・
「ええ・・来ていらっしゃいましたわ、さくらちゃん。」
はにゃ〜んとなりながら・・・
「小狼くん、元気だった?私は、元気だよ。また、一緒に学校に通えるの?」
そう小狼に質問する・・・。
「俺は、元気だ。一緒に学校には、通えない・・。色々と用事があって今回は来たんだ。でも、もうすぐ、日本に住むことができるから・・・」
質問に答える・・・。そして・・・
「李家の代表でさくらのボディガードすることになったんだ・・。母上が言うにはさくらに害を及ぼそうとしているやつがいるということで・・俺がさくらをガードすることになったんだ・・。」
「そうだったんだ・・小狼くん。どんな理由でも小狼くんに会えてとってもうれしいよぉ。」
「よかったですわね、さくらちゃん。」
そんな会話をしている・・・・。
「ところで小狼くん・・サングラスなんかしてどうしたの?小狼くんの目が見たい!優しい小狼くんの目を・・・・。」
そう小狼にせがむ・・・。
少し考えて・・・
「・・・わかったさくら・・・外すよ・・・。カラーコンタクトも外すけど・・驚かないでほしいんだ。」
そう言いながらサングラスを外し・・コンタクトのケースをポケットから出して・・・コンタクトも外す・・・。
伏せていた顔を上げ・・さくらのほうに顔を向ける・・・・。
「小狼くん・・・な・・なんで?どうしたの?その目・・・」
「まあ・李くん。どうなされたんですの?」
2人が驚くのも無理はない・・・。小狼の瞳は、宝玉のような紫色になっていたからだ。
「まあ・・帰った後いろいろあったんだ・・・。驚かせてしまってすまない。」
「うん!驚いたけど小狼くんだもん♪それにその目綺麗だね♪でも、不思議な感じがする・・・。なんでだかわかんないけど・・・。」
「ツーショットが撮影できてうれしいですわ。」
「とにかく、しばらくの間・・さくらのそばにいるから・・・。それと最近のことで変なこと起こってない?」
「う〜ん・・そういえば・・・変なことあるの。いきなり物が落ちてきたり・・何か後をつけられている感じがするの。」
「そうかぁ・・・。」
そう言ったきり腕を組み考え込む小狼・・・
「そう言われてみればそうですわね。さくらちゃん、怪我こそないけど変なこと多くなりましたわね。」
こちらは、カメラを持ったままそんなことを言う知世・・・
「ほぇっ、どうしたの?小狼くん・・・。」
「何でもないんだ・・・。ちょっと、考え事してただけだ。」
「それだったらいいんだけど・・・・」
さくらは、心配そうに小狼を見ている・・・。
「ところでさくらちゃん、ケロちゃんはどうなされたんですの?」
「う〜ん・・・置いてきちゃった。だって、寝てたんだもん。」
「じゃあ・・黙って着いてきた訳だな・・・。」
小狼は、そう言うとさくらのかばんに視線をやる・・・。
そのセリフにさくらははっとして・・自分のかばんを開けてみる・・・。
すると・・そこからケロちゃんが出てきたのだ・・・。
「ケロちゃん!寝てたんじゃなかったの?」
「うまいもん食うかもしれへんのに着いていかんわいでないわ!でも、まあ小僧は相変わらず感がええな〜。」
そう言うと小狼の方に顔を向ける・・・。
「こ・小僧!その目は・・・魔眼やないか。どうしたんや?」
驚きの声を上げるケルベロス・・・
「魔眼ってなんですの?」
「ケロちゃん、魔眼ってなぁに?」
ケロちゃんにそう聞く知世とさくら・・・
「魔眼言うのはな・・・文字道理魔力の目・・言うなれば魔力の強いもんに現れる身体的特徴とでもいうんかな・・後・・もう1つは、魅了眼とでも言うんかな・・人の魂さえも奪える眼力を持つ眼のことも魔眼って言うんや!」
そうさくらに説明する。
「ふ〜ん・・・よくわかんないけど・・すごいんだね〜。ほぇ〜〜。」
素直に感心するさくら・・・
「しっかし小僧の魔力強くなっとるな〜。まあ、さくらにはかなわんと思うがな・・・。」
そんな和やかな雰囲気の場所の空気が突然・・・がらりと緊張感ある雰囲気に変わる・・。
ほんとに突然・・さくらが倒れてしまったからだ・・・。
「さくらちゃん!どうしたんですの?」
「さくらぁ!こ・・これは・・魔力の気配や・・・。」
「さくら・・・油断した・・チッ・・」
そう言った後・・さくらの額に手を翳し、掛けられた魔力の正体を見極めようとしている。
その姿勢で数分いただろう・・・。突然、顔を上げ、さくらをその場に寝かせると・・
周囲に結界を張り始める・・・。
そして、お札を1枚・懐から取り出すと・・・
「玉・帝・有・勅・神・剣・四・方・金・木・水・火・土・雷・風・雷・伝・神・勅・頚・磨・壁・暦・電・光・転・急・々・如・律・令!」
と、呪文を唱え・・結界を作り出す・・・。
その後、懐から剣を収めている玉を出し・・・1本の剣に変え・さくらの上に置いた・・。
結界内のさくらは、穏やかな顔になっているが・・目を覚ます気配がない。
その様子を見たケルベロスは・・小狼に
「結界貼ってどないするんや?どんな術掛けられてもうたかはわからんが・・わいには手におえんようや。小僧にできるんか?」
そう小狼に詰め寄る・・。
「あぁ、その為にここにいるんだから・・・。それに、術者の場所も特定できると思う・・。ここは俺に任せてさくらのこと頼んだぞ・・。」
そう言い残すと・・部屋を出て行った・・。
「小僧・・頼んだで・・・。」
「李くん・・・さくらちゃんのこと助けてくださいね・・・。」
眠るさくらのそばで・・知世とケルベロスは・・心配そうに、そんな言葉を呟いた・・。
こちらは、小狼・・・精神を統一し・術者の気配を探っている・・。
その足元には魔方陣が浮かんでいる・・・。
しばらくその姿勢でいたが・・気配が探れたのか、数分後には、口元には笑みを浮かべて
「見つけた!さくらを傷つけるやつはゆるさない。」
そう言いつつ・・・その表情には凄まじい気迫が感じられる・・・。
そうして・・小狼は、気配のあった場所に向かった・・・。
術者がいる秘密基地のような場所・・・
そこに進入した小狼・・・
その場にいた術者たちは、自分達の術の妨害をしたやつだとすぐに分かり・・・
小狼を殺して、邪魔者を居なくさせようとしていた。
小狼は、そんな術者たちの目的にすぐに気づき・・・懐からもう1個の玉を取り・・
「月の力を秘めし武器よ・真の姿を我の前に示せ・契約の元・小狼が命じる・封印解除(レリーズ)」
そう呪文を唱えた・・・。
すると、その手には、見たこともないような武器が出てきた・・。2mほどもあるだろう・・・その武器は・・・・
剣には違いないようだが・・長さもすごい上に・・魔力が宿っているからだろう・・・迫力を感じるのだ・・剣から・・・
小狼は、その剣(竜月剣)を構え、何やら呪文を唱えている・・・。
「我・竜・探・神・剣・四・方・玉・霊・神・勅・頚・磨・壁・暦・急・々・如・律・令!」
そう唱えると・・周囲にあった魔法による攻撃がやんだ・・。
どうやら・・先ほどの魔法で自分に攻撃してきたやつの魔力を封じたらしい・・・。
「チッ!・・先は、長いんだ。結構・人数集めていたみたいだな・・。俺にかなうと思ってるのか?人数を増やしたくらいで・・・。」
凄みのある顔をしながら・・とんでもないセリフを吐く。
「しかたがない・・・小競り合いしている時間はないんだ・・。一気に片を付ける!」
そう言いながら・・・呪札を取り出し・・・
「雷帝・火神・水龍・風華招来!急・々・如・律・令!」
4つの魔法を同時に使い、秘密基地を吹き飛ばす・・・。
吹き飛ばした瓦礫に山から出てきた術者たちに・・
「もし、おまえたちが、またこんなことしたら・・命がないと思え!それと・・おまえたちが掛けた術、返させてもらった・・。さくらに掛けた術だ。自分達でなんとかするんだな・・・。」
冷徹でそれでいて凄みのある表情をしながら小狼は、そう言い残すと・・
大道寺邸へと帰っていった・・・・・・・。
〜〜おわり〜〜
いかがでしたか?
ふむさんのイメージを壊してませんか?
こんな駄文・・はずかしいです。
ちなみに呪文は適当なのだぁ(爆・・・♪