レクプロ。それはレックナートプロダクションの略称である。
社長はレックナート。一代でレクプロを築き上げた敏腕女社長。
新人発掘に余念が無く、暇さえあれば有望新人を求めて飛び回る。
そんなレクプロからデビューした、一組のアイドルがいた。
それはもう一大センセーショナル。爆発的に売れた。大人気だ。
元々ソロでやたら活躍しまくっていた二人の有名アイドル。
そして民間応募から選出された一人の新人アイドル。
彼ら合計三名で結成されたのが、アイドルグループ『EIYUU』だ。
ちなみに民間応募からの様子はテレビで放映され続けていた。
なので新人アイドルも、すんなりファンに受け入れられる。
むしろ親近感まで抱いてもらえるという特典つき。
レックナートの有能さが垣間見えたと、勘の鋭い者は語った。

随分前置きが長くなってしまったが。
これはその『EIYUU』をもっと皆に知ってもらおうというものだ。







                 英雄の持ち物





「「そんなワケで。特別企画、持ち物チェーック!!!」」


少年らしさの残ったふたつの声が綺麗にハモった。
その正面では、一人の青年がハモった二人を凝視している。


「では『EIYUU』のリーダーHONOUさん!鞄を見せてください!」


HONOUと呼ばれた青年は、ただひたすらに目の前の二人を凝視し続ける。
流石に居心地悪くなったのか、凝視された二人は顔を見合わせた。


「あ、あのー・・・?」


一人が声をかけるのと同時に、彼らのいた楽屋のドアが開く。


「・・・あれ?何やってんの」


入ってきた人物に、凝視されていた二人は安堵の息を吐いた。
HONOUと同じアイドルグループ『EIYUU』に所属するメンバー。
結構いいお家柄のクセに、着る服の袖はボロボロだという噂の持ち主。


「あ、SOULおかえり」


その姿を見て、HONOUが手を上げる。
SOULと呼ばれた人物は、目の前の光景に不思議そうに首をかしげた。


「タツシノじゃないか。何やってんの」


タツシノ、と小さくHONOUが呟いて、再び目の前の二人を凝視する。
それからたっぷりの間をおいて、「あぁ!」と頷いた。


「そうだ、竜&忍!略してタツシノだ!!」


言われて、凝視されていた二人はやっとその凝視の意味を知った。


「・・・名前、憶えてくれてなかったんですね・・・」
「俺ら、すっげー緊張してデビューのとき挨拶行ったのに・・・」


がくりと項垂れる二人に、SOULは笑う。


「HONOUさぁ、後輩の名前くらい憶えとけば?」
「いや、名前は憶えてるんだ。フッチとサスケだろ」
「あ、グループ名が出てこなかったってこと?」


頷くHONOUを見て、さらに二人は項垂れる。
彼らのグループ名はあまり役に立っていない。


「あの・・・そういえばHAJIMEさんは・・・?」


項垂れつつも、フッチと言われたほうが青年二人に尋ねる。
HONOUはSOULへ視線を向けた。SOULと、最後のメンバーHAJIME。
収録後、彼らはトイレに行くと言っていたハズなのだが。


「SANAに餌付けされてるよ」
「・・・餌付け・・・」


さらりとSOULが答え、フッチとサスケは乾いた声を出した。


「あの人、アイドルになってもお菓子好きは変わってないのか・・・」
「そこがまたウケたんだと思うけど?」


にこにこと微笑みながら、SOULがソファーへと腰掛ける。
その仕草もどこか優雅さを醸し出していて、彼の育ちが窺い知れた。
HONOUは隣に座ったSOULに眉を顰めながら切り出す。


「なぁ、SANAのやつ・・・どうしてHAJIMEにばっか甘いんだ?」


国民的アイドルであるSANAは、HONOUの恋人だ。
事務所も二人が付き合うことを認めていて、もはや世間の公認カップル。


「SANA曰く、『小さくて可愛い〜』だって」


それなのに、何だコレは。
SOULの返事を聞きながら、HONOUは少し項垂れた。


「確かにHONOUはでっかくて抱き心地悪そうだもんね」
「うるせー。俺は包み込むように抱きしめるのが好きなんだよ」
「それで力入れすぎて、相手に嫌がられる・・・と」
「ンなことあるかっ!」


隣同士に座りながら言い合いを始める二人に、フッチとサスケは困惑する。
もしかしなくても、自分たちは忘れ去られていないだろうか。
しかも何だか険悪な雰囲気になりそうな感じだ。


「あの、そろそろ企画進めたいんですけど・・・」


恐る恐るフッチが言うが、二人はちっとも聞いていない。
まさか先輩相手に怒鳴るわけにもいかず、ただ困惑するしかなかった。
溜息をつくフッチとサスケに、企画でついてきたカメラマンは同情した。


「・・・あれ?」


そしてふと、サスケが顔を上げる。
フッチが不思議そうにサスケを見、カメラマンもサスケを映した。
正直、争うアイドルはこれ以上撮りたくなかったのかもしれない。
そしてそのサスケは、廊下を凝視して呟いた。


「甘いニオイがする」


言うが否や、物凄い勢いで誰かがドアを開けて部屋に飛び込んでくる。
勢い込んで入ってきた「誰か」は、そのままHONOUとSOULに突っ込んだ。


「「あ」」


フッチとサスケの声が揃った。
険悪になりかけの二人に突っ込むなんて。
いや、それよりも。あの大量のお菓子は何だろう。
突っ込んできた「誰か」とHONOUとSOULは、お菓子に埋もれている。


「・・・・・・・・・・・・・・・こら」


たっぷりの間を置いて、聞こえてきたのはHONOUの声だった。
続いて手がお菓子の間を縫って出てくる。
まるでホラー映画のゾンビのようだ。


「ちゃんと前見て走ってこなきゃ駄目だろ、HAJIME」


言い終わるのと同時に、彼らに積もっていたお菓子の山が崩れる。
アメやらチョコやらクッキーやらが崩れ落ち、甘いニオイが更に広がった。


「頑張ったんですけど、前見えなかったんです!」


HONOUとSOULの真ん中に突っ込んだHAJIMEは笑顔だった。
それに毒気を抜かれたのか、HONOUとSOULは苦笑する。


「前が見えなくなるほど貰うもんじゃないよ?」
「だって貰えるものは貰っておかないと、勿体無いじゃないですか!」
「HAJIMEらしいな・・・。・・・で、お菓子くれたのはSANAか?」


元気に「はい!」と答えるHAJIME。HONOUが沈んで見えるのは気のせいだろうか。
だがHAJIMEはそれに気付いていないのか、急にはっとして勢いよく立ち上がる。


「HAJIME?」


SOULが不思議そうに声をかけると、HAJIMEは慌てたように告げた。


「お菓子、何個か廊下に落としたんです!拾ってきますね!!」


そしてドアに向かい走り出そうとしたところで、はたと動きを止めた。
その視線の先には、何となく固まってしまったフッチとサスケ。
HAJIMEの顔がみるみる笑顔になる。


「フッチ、サスケ!!」


言って、わざわざ助走を付けて少年二人に飛びついた。
飛びつかれる寸前に我に返った二人は、驚きながらも慣れた様子で受け止める。
それにはHONOUとSOULが「へぇ」と思わずへぇ〜ボタン連打したくなるほど感心した。
なんせ彼らはHAJIMEの飛びつきに、いまだ上手く対処できないのだ。


「何か、手馴れてるね」


SOULが聞くと、少年二人は少し笑って答えた。


「中学校が一緒なんですよ。HAJIMEさん、いつもあんな感じですし」
「あいつ、転入生とかきたら真っ先に飛びつくから」


その様子があまりにも想像し易く、HONOUとSOULは苦笑する。
それに不思議そうな顔をしながらも、HAJIMEは廊下へと飛び出していった。
ようやく雰囲気が落ち着いたのを見て取って、フッチが身を乗り出す。


「じゃあ、企画進めていいですか?」


どことなく泣きそうな声だったので、二人は黙って頷いた。
サスケも安堵したように、少し離れていたカメラマンを手招きする。


「「では改めまして。特別企画!持ち物チェーック!!」」


すぐにハイテンションになれるのは、なかなかの才能だと青年二人は思った。
それと同時に、もしかしたら自棄なのかもしれない、とも思った。
何となくそれを見て取ったカメラマンは、「誰のせいだ」と心中ツッコミをいれる。


「さ、どちらの荷物から見せてくれますか?」


しかしフッチとサスケは頑張った。
この健気なところも人気のひとつなのだろう。


「じゃ、俺からいっときますか」


ゆっくりした動作で立ち上がったのは、リーダーHONOU。
HAJIMEの残していったお菓子の海を掻き分け、鏡の前にあった鞄を持つ。
その鞄を手に持ち、これまたゆっくり戻ってくると、鞄を机に置いた。
ちなみに鞄は沢山物が入る、大きめだがカジュアルなリュックだ。


「ま、好きなだけ見ればいい」


ニヤリと不適に笑ってカメラにポーズ。
ファンサービスも忘れない。でもこれは生番組ではない。
数日後に、全国お茶の間のファンを間違いなく卒倒させるのだろう。


「えーっと、鏡にMDに・・・あ、写真だ」


割と遠慮なく鞄を開けたフッチが、写真を手にとってサスケに示す。
サスケもフッチの手元を覗き込み、そして意味ありげな笑みを浮かべた。


「カメラさんカメラさん。ちょっと寄って」


にやにやと笑いながら、サスケがカメラマンを呼ぶ。


「やりますね、HONOUさん。SANAさんの写真でしょう、これ」
「うわ、全種類じゃねぇの、コレ。コンプリートしてる」


鞄が大きいはずだ。そうでなければ写真を全種類持ち歩けるはずがない。
フッチとサスケはHONOUがどんな顔をしてるか興味津々で見上げた。
いくら公認カップルでも、こういうのを暴露されれば少しは意外な一面を・・・。
とかいう淡い期待は、やはり淡かった。


「羨ましいだろ。裏ルートから発売日前に手に入れてる。あ、コレ明日発売な」


どうやらHONOUには裏ルートがあるらしい。
しかもそれを普通に暴露。


「俺的にはこの歌うSANAが一番ベストショットだと思うんだよ」


ついでに何故かアイドル談義。


「や、でもSANAはどれでも可愛いし美人だけどな」


更に真顔で惚気る。
これが真のアイドルというものか、と、フッチとサスケは思った。


「あの、じゃあもしかしなくてもこのMDは・・・」
「ん?ああ、全曲SANAのだ。俺、全部暗譜で歌えるぜ」


恐る恐るフッチが聞くと、HONOUは笑顔でそう答えた。
その笑顔はカメラマンがしっかりと撮っている。
自然に笑うHONOUの顔は、全国のファンを絶叫させることだろう。


「あー、HONOUさんの鞄は、ほとんどがSANAさんで埋め尽くされてました」
「何かもう俺、すっげぇご馳走様って感じだよ・・・」


多少気圧されたのか、少年二人は疲れたようにそうまとめた。


「それじゃあ次はSOULさんの・・・」


言いかけるのと同時に、ドアが開く。
振り向くと、HAJIMEがお菓子を手に抱えて立っていた。


「おかえり、HAJIME」


SOULが言うと、HAJIMEは笑顔を浮かべながら歩いてきた。
そのままソファーに座るのかと思いきや、楽屋の奥へと突き進む。
奥には、大きな荷物がいくつかおいてあるだけだ。
と、そこでフッチとサスケは、「まさか」と思った。


「あれ、全部・・・?」


サスケが呟くのと同時に、HAJIMEはひとつの荷物をあけた。
そしてそこにお菓子を詰め込むのかと思いきや、その予想は外れる。
荷物から、更に折りたたまれた袋が出てきた。
HAJIMEはにこにこしたまま、その袋にお菓子を詰め込んでいく。
そして最後にマジックを取り出し、大きく「お菓子袋 6」と書いた。


「ろ、6・・・」


唖然とする少年二人に対し、HONOUもSOULも微笑を浮かべている。
HAJIMEの飛びつきには上手く対処できなくても、これには慣れた。
運動神経抜群のHONOUとSOULが飛びつきに上手く対処できないのは理由がある。
HAJIMEは飛びつく前に必ず助走するが、そこで何度もフェイントをかけるのだ。
なまじHAJIMEも運動神経がいいため、対処するには難しい。
・・・って、話が逸れた。


「お待たせしました!!」


HAJIMEが元気にそう言って、ソファーに座る。
座りながら、最初に突撃したときに落としたお菓子を拾っている。
両手に抱えながら、「お菓子袋 6」に、何度もどざーっと流し込む。
その動作を見ていて、少年二人は思った。


「あの荷物、全部HAJIMEさんのですか」
「ほーさんも、そーさんも、大荷物は嫌うから」


要するに、楽屋の奥にある荷物は全てHAJIMEの私物らしい。
ちなみに「ほーさん」はHONOUで、「そーさん」はSOULだ。


「一番右にある荷物は何ですか」
「歯磨きセットとお泊りセット・・・だったかな」
「じゃあその隣にあるのは」
「あれはトンファーと筋トレ用の道具」


お泊りセットとか、何に使うんだ。と、少年二人はツッコミを入れる。
しかもトンファーと筋トレ用の道具って。そんなことしてたのか。
HAJIMEに関しては、意外な一面を発見できたようだ。


「じゃ、その隣」
「お菓子」
「その隣は?」
「お菓子」
「その隣は」
「お菓子」
「その隣・・・」
「お菓子」


以下略。というか、以下同文。
何となくHAJIMEの鞄の中を見る気が失せて、今度はSOULに向き直る。
というか、HAJIMEの鞄の中はもう見なくてもわかる。


「それじゃ最後になってしまいましたが、SOULさんの荷物を」


SOULは軽く頷いて立ち上がった。何から何まで優雅だ。
そして持ってきたのは、ウエストポーチひとつだけ。


「それだけ・・・ですか?」


黒いシックなウエストポーチを机に置きながら、SOULは頷いた。
あまりにもHAJIMEと差がありすぎる。せめてHONOUくらいの荷物だとばかり。


「ほら、見ていいよ」


SOULは己からファスナーをあけ、見やすいように傾けた。
中にあったのは、携帯と手帳と文庫本のみ。


「携帯と手帳は駄目ですよね・・・。じゃあ読んでる本を拝見します」


良識派のフッチは、文庫本だけを手に取った。
そういうのまで干渉するのはプライバシー侵害だとか思ったんだろう。
が、人の鞄の中身を見る企画自体プライバシー侵害のような気がせんでもない。


「あ、俺これ知ってる。今ベストセラーになってるやつだ」
「確か作者の素顔を誰も知らないヤツだよね。すごい売れてるけど」
「この『脅迫文』、すげぇよなー。続きモンだけど、全部馬鹿売れで」
「前作は何だっけ。あ、『握る秘密』だ。読んでてドキドキしたよ」


ブックカバーをめくり、出てきた題名は有名なもので。
二人の会話を聞きながら、SOULは楽しそうに笑っていた。


「・・・で?これで俺らは解放してもらえんのかな」


それから数分後、ちょっとうんざりしたようにHONOUが声をかける。
話に熱中していたフッチとサスケは、はっとして立ち上がった。


「はい!多分これでOK貰えると思います!!」
「お忙しいところお邪魔しました!!!」


ばたばたと足音が去り、楽屋内には三人が残る。


「で。何、HONOU。上手く隠したじゃん」


しんと静まり返った部屋に、SOULの声が流れるように漂った。
その声をうけたHONOUは、心外だとばかりに反論する。


「あっちが気付かなかっただけだろ」
「はぁ。これでまた世間にはSANAにベタ惚れイメージが定着だ」
「お前は何でそこで溜息つくかな。事実だろーが」
「何も知らないファンは『HONOUは彼女思いでいいなー』とか思う、と」


いたいけなファンを騙して、というSOULにHONOUは眉を寄せた。


「それが悪いか?『SANAになりたい』ってファンも多いんだぜ」
「尻に敷かれてるのになぁ・・・って思って。おまけに」


言いながらSOULがHONOUの鞄をひっくり返す。
ばらばらと中に入っていたものが落ち、そして重たいものが落ちた。
その上に、今度は軽いものがいくつもいくつも落ちていく。


「SANAの写真より、自分の写真のが多いってどうだろうな。なぁHAJIME」


『EIYUU』の写真集の上に落ちたHONOUのブロマイドをつまみ上げながら言う。
SOULに話をふられたHAJIMEは、こともなげに笑って言い放った。


「ほーさんは自分が大好きだから、いいと思います!!」


大きく頷くHONOUを軽く見やりながら、SOULは最後に鞄を大きく振る。
すると最後にMDが数枚落ちてきた。


「俺たちのアルバムより、自分のソロ曲のが多いし」


MDに書かれた曲目を見て、SOULはそう呟きながらも笑い出した。


「それが俺だ」


HONOUも笑いながら、SOULの携帯を手に取る。


「あーあ。お前、また〆切破ったな」
「たかが一日じゃないか。今日入稿する。多分」


勝手にメールや着信履歴を見て、HONOUはSOULに野次を飛ばした。


「そーさんの本は大人気ですね!」
「HAJIMEは読んでくれた?」
「はい!でも途中で寝ちゃいました!!」
「そうだろうね。HAJIMEには退屈だろうし」


にこにこしながら言うHAJIMEに、SOULも笑顔で答える。


「実体験だから描写が生々しいんだよ、『握る秘密』と『脅迫文』は」
「そう?でも次回作はもっと突っ込んだところまで書くつもりだよ」
「おーおー、怖いやつと知り合ったもんだなぁ、HAJIME?」


HONOUが言うと、SOULがさらりと言い返す。
笑いながらHONOUはHAJIMEの頭を撫で、携帯を置いた。


「そーさんは怖くないですよ。『はらぐろい』っていうんでしょう?」
「うわ、HAJIME。どこでそんな言葉仕入れてきたんだよ」
「ほーさんのことも『はらぐろい』って言ってましたよ。SANAさん」
「あ、あいつ・・・。自分の彼氏を何だと思ってるんだ・・・」


HONOUが少し沈みながら言う。
そんなHONOUにHAJIMEがアメを手渡して立ち上がった。
アメは多分、慰めのつもりだ。


「まだまだ、ファンは俺らの全てを知らないままか」


SOULが含み笑いに言う。
アメを口に放り込みながら、HONOUも笑った。


「手帳、見られなくて良かったな」


SOULの手帳は、一般的な手帳だ。
だが中身は、一般とはかけ離れすぎている。
そこに、チーン・・・という音が小さく鳴り響く。


「HAJIME。ゲンカクさんによろしく言っといてくれな」


自分の一番左の荷物の前に座ったHAJIMEにHONOUが声をかけた。
そこにあったのは、位牌。そして遺影。
HAJIMEはお泊りセットやトンファーやお菓子と共に、祖父を連れ歩いている。


「今更だけど、異色アイドルグループだよなぁ」


HONOUが、自分の曲のMDを聴き、自分の写真集を見ながら言った。


「でも楽しいから、言うことないけどね」


SOULは、手帳は手帳でも脅迫手帳に何か記入しながら答える。


「さぁ、お腹すきました!!ごはん食べましょう!」


HAJIMEが、手を合わせ終わったかと思うとお腹を鳴らして二人を促す。
何だかんだでうまくやっているアイドルグループ『EIYUU』。
昨日も今日も明日もその先も、彼らは愛想を振りまき人気を得る。
三人の人生、性格、ていうか全てが底知れない。
もっと三人を知ってもらおうとする企画も、彼らの前では無力だ。


「だって、謎めいた方が楽しいだろ?」


HONOUの言葉が室内に残り、ドアが閉まった。














  後書きと言う名の逃げ言葉で詫び言葉な言い訳
キリ番11500ヒットのリク、アイドルネタでギャグでした。
えーっと・・・ギャグ・・・?これが・・・??どのへんが・・・???
とか散々ツッコミくらいそうなので、自分で先にツッコミしておきました。
いまいちギャグになりきれてないですね、すみません;
もう『EIYUU』メンツをどこまで壊していいか悩んでました・・・(ぇ)
HAJIMEは私担当だったんで、いくらでも壊して平気なのですが。
そんなこんなで結局、よくわからない話になってしまいました(泣)
これからも精進しますので、見捨てないでやってください・・・。


ヘタレ作品ですが、よろしければお納めくださいませ。


   〜はる様へ捧ぐ〜

               和沙倉恵・拝





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