Favorite Songs


■ Part 4  せつない曲たち

男の中に潜んでいる、なんともせつない心のうちをジュリーが歌う。叶わない恋のこと。昔愛した人のこと。そして自分のこと。ジュリーが歌うと、歌の世界が真実味をおびて、アタシの胸をキュンとさせる。泣かせてくれるんだな〜ジュリーの声は。心に響くんだよね〜ジュリーの歌い方は。これは20代のジュリーでも50になったジュリーも、かわらない。かわらないから、ジュリーなのよ〜。 秋の夜長にジュリーのせつない曲ばっかり聴いてると、すこし物悲しくなってしまいますが、そんな夜もたまにはいいかも。だって、ジュリーと一緒だからさ(笑)


  

「麗しき裏切り」

♪僕をどこまで惑わせるの 麗しき裏切りで 
 こんなはずじゃなかったのに 騙される快感に おぼれて 


哀愁を帯びたギターのメロディーで始まるこの曲。とても歌謡曲っぽいんだけれど、女に翻弄されて追いかけるのに必死になっているジュリーがいる。きっといい大人で普段はクールにしている人なのに。こんなことになるなんて想像もできなかったのに、突如襲ってきた止められない感情にどうしようもなくなって溺れてしまう。なのに相手の女(ひと)からは、冷たくされて振り回されて、とてもやるせなくって、ぐさっとくる曲。もう追いかけるしかなくって、その人しか見えなくなって、自分までも見失ってしまいで、ダメだと想いながらあきらめきれないほどつらいことはないよね。最後のジュリーの「Uha・・・」という声にキュンときてしまう。
  

「DAYS」

♪Without your love   
 きみがいなければ 夜はきっと終わらない
 悲しみは消えない♪

女にすべてを捧げ、失いそうな何かを取り戻そうと、必死な男。寂しさに耐えられなくなった女。このシチュエーションにすでにキュンキュンきてしまう。おまけに、「はじめてしたときのように ピアスを耳につけてあげた」とくる。→これにはドキュン。言葉もなく、ただ耳元への手触りを感じ、すこし照れくさく、息を呑んでしまうような瞬間。「ほら、昔のことを思い出そうよ。」と言わんばかりに。そこまでやってでも取り戻したいものがあるなんて・・・。失いしそうになった時に、はじめてその人の大切さ、その人への思いに気づいてしまうものなのね。このおろかさがなんとも切ない曲。
  

「ルナ」

♪誘ったつぶやき 誘われた微笑 二つの鼓動がひとつに高鳴る
 もうどこにも戻れない 永遠の 夢にさらわれていく♪


月にしかけられたように惹かれあう二人。けれどどこか物悲しく、愛してはいけない人を愛してしまった哀しみを感じてしまう。今、この瞬間共ににいるのに、未来は描けなくて、押さえようの想いだけが宙を舞う。このまま、この夜が続けばいいのに・・・・。続かないのをお互いに知っているんだけど、そんなことは今は考えずに、すべてを月にあずけてしまおう。その一瞬を慈しむように歌うジュリーがまた切ない。こんな思いを知っているのが月だけ。というのにも浸ってしまうし、そういうドラマの世界にぐいっと引っ張ってくれるジュリーは、なんてすごいんだろう。
  

「恋なんて呼ばない」

♪ 触れずに話さずに ときめくこの瞬間を ポケットに隠すよな 密かさがいいのに♪  
♪ 使い捨ての街で 見つけた永遠さ 終わるのがつらいなら 始まりはいらない。

男と女がばたっと出会ったのに、言葉もかけずに、すれ違ってしまう二人。ここで何かがおきればいいんだけど、なにもできずにただたちさってその場のなんともならないもどかしをこの曲に感じてしまう。こういう歌を歌うときのジュリーの哀愁はなんともいえずにいい。重くない。じめっとしすぎない。鼻の奥がちょっとすっぱくなる程度の絶妙なバランスそれがこちらの心をくすぐる。それにバックのアコースティックギターのメロディーもあわさってますますせつなさをかきたてられる。 何度聴いても♪触れずに〜話〜さずに。のちょうど間の「〜」のところに「うっ」ときてしまうのよ。聴いたところによると、渋谷のスクランブル交差点が舞台のこの曲。嫌いな街なのに、この曲を知って以来、夕暮れ時にそこを通るたびにこのフレーズを思い出して、「キュン」としてしまう。
  

「Spleen
〜六月の風にゆれて〜

♪僕はこんなに大人になって 初めて恋をしたのに
 今では何もかも 失くした 失くした 失くした ♪ 
 

大人になると、若い頃のような無防備な情熱をもてなくなる。これは若い頃にはわからないし、大人と呼ばれだしてはたと気づくと、臆病になってしまった自分に気づいてしまう。でも、いいのかわるいのか、どんなに痛い思いをしてもやっぱりまた人を好きになってしまう。これが最後だと、今度こそこの恋は大切にしようとおもうんだけれどもやることは若いときとぜんぜんかわらず・・・。ジュリーが最後にもらす「失くした・・・・・」を聴くと、心のやわらかい部分に触れてしまうのよ。うぐぐ。
  

いくつかの場面」

♪できるなら もう一度 僕のまわりに集まってきて  
  やさしく肩たたきあい 抱きしめてほしい♪


「ジュリーが泣いてる・・・」初めてこの曲を聴いたとき、びっくりした。耳を疑って何度も聴いてしまった記憶がある。演出でもなんでもなく、本当の涙。レコーディングの裏話(?)なんかも耳に挟むと、ますますどんな場面を思い出しているの?誰のことを思っているの?どんな思いでこの曲を歌っていたの?と下世話な想像してしまう。私にはジュリーの心のうちなんて知るすべもないんだけれど、一瞬ジュリーの心の内を知ったような気になって、それが私の宝物になる。(錯覚でしょうが)。この曲、1975年発売。あれからジュリーにはどんな場面をとおり、もし今歌ったらどんなことを思い浮かべるでしょうか。
  

「めぐり逢う日のために」

♪もしも めぐり逢った日に 今より幸せそうだったら  あなたに声をかけよう・・・
 もしも めぐり逢った日に 今よりさびしそうだったら 黙って通り過ぎよう・・・・♪


相手を愛してるんだけど、一緒にいるとうまくいかないことがわかってしまうほどつらいときはない。どうしようもないんだよ、別れるしかないんだよ。別れたほうが幸せなんだよ。そんな風に思いこもうと、自分に言いきかせている男の気持ち。このなんともいえない絶妙な瞬間の切なさをとつとつと歌うジュリーにキュンとくる。幸せを願うんだったら、別れるなよ〜とひねくれ者のアタシは思うけど、こんな風に歌われちゃうと、そうだよね、それしかないんだよね、ってすっかりしみじみしてしまう。
  

「あのままだよ」

♪誰にでもすかれるなんて  そんなに俺は 器用じゃないんだよ
  誰にでも通じるように そんなに器用に歌えないんだよ♪


この曲を聴いていると、無口でシャイでどこか影をひきづるジュリーの姿が目に浮かぶ。しかも詞は当時の岸部修三さん=現在の一徳さんだから、京都の街をうろうろして、夢ばっかり見ていたそのころのジュリーがこの歌の中にはいる。そうなんだ。ずっとジュリーはあのままなんだ。どこか孤独で、不器用で、何かを背負ってしまっているジュリー。そんなジュリーがとても切ない。最近は、そうじゃないかのように見せようとしている気配も感じなくはないのですが、やっぱり影は消しきれなくて、ちらほらとみえかくれ。そこがすごく好きなんだけど・・・・。

  


書いても、書いても、まだまだ出てくるお気に入りの曲たち
今回はこの辺で・・・。

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