★安らげる場所★

3

 

クレフのそばに座ったのはいいのだが・・会話の糸口がみつけられない。

どう話したらいいか・・迷っている海・・・

クレフもまたこんな機会があまり無い為・・どんな風に接すればいいのかわからない。

それでも、2人の雰囲気は熟年の夫婦のソレである感じだ。

静かな空気が流れる・・・。

きごちないところはあるものの・・・穏やかな雰囲気が漂う・・・。

しばらくの間・・静けさが漂う・・・。

その光景を遠くで見ている他の面々・・

「あんな様子の導師を見るのは始めてかもしれない・・・。」

このセリフはフェリオ

「そうなんですの?」 風

「ああ・・・そうなんだ。俺も始めて見た・・・。」 フェリオ

一方・・別な方では

「導師・・あんなお顔される所・・始めてだ・・。」 ランティス

「そうなの?私も始めて見たよ〜。クレフのあんな所・・。」 光

「そうなんだ。光・・でも、少し寂しそうに見える・・・。」 ランティス

「そう言われてみればそう見えるね・・。」 光

「俺は、導師に幸せになってほしい・・。そう思うんだ。」 ランティス

「そうだね。私もそう思う!」 光

光の頭を撫でる・ランティス・・

うれしそうに撫でられている光・・・

すごくいい雰囲気だ・・・。

指をくわえて見ているのは、オートザムの面々・・・

羨ましげだ・・・。

ファーレンのアスカとサンユンは、結構ラブラブな雰囲気だったりする。

別な意味でラブラブなのはチゼータのタトラ&タータだったり・・(汗・・・

もちろん、姉姫が一方的な感じなのだけど・・・

 

周りのそんな様子に海は、

「光も風もすごいわね・・。うらやましいな・・・。」

そんなセリフを口にする・・・。

「海は、お付き合いしている人とかはおらんのか?」

不思議そうに、質問するクレフ

「いないのよ!気になることあったりして・・そういう気になれなかったの。」

そう応える・・海

「そうか・・・。」

腕を組み考え込む・・クレフ

「ところで、気になることってなんだ?」 クレフ

「いろいろよ。セフィーロのこととか・・・」 海

「そうか・・。優しいな海は・・・。」 

そう言うと海に向かって微笑む。

(ぼっ・・真っ赤)

「(そんな表情みせないでよ〜ぉ・・。)」

心の中でクレフに毒着く・・。

「???」

海の様子に首を傾げる・・。

不思議な雰囲気になっていく・・。

ますます海は、クレフのことが気になっていく・・。

一方・・クレフは、自分の気持ちが判っていない・・。

そう・・海に対する思いの正体を・・・

恋愛的経験なんて皆無のクレフだ・・。

気が付かないのも無理はない・・。

まあ、海に何らかの好意を持っていることくらいはわかっているのだが・・。

「と・とにかく・クレフ無理はしないでね。聞いている話だと結構無理してるみたいだっていう話だし・・ね?無理はしないって約束して!」

いきなり、そう詰め寄る・・。

「無理はしているつもりはないんだよ。海・・。でも、気を付けるよ・・。これでいいかい?」

言葉を選びながら海に応える・・。

「ほんとに、気を付けてね!世話がかかるんだから・・。」

そうぶつぶつしゃべっている。

気を取り直し勇気をだして・・

「クレフ・・・誕生日っていつなの?クレフの誕生日!」

圧倒されつつ・・

「誕生日・・?何故だ?」

目を白黒させている・・。

「知りたい!って思っただけなの・・。ね!教えて!」

悲しそうに目を伏せて・・

「誕生日・・こちらの世界ではそういう概念がないんだよ・・海・・」

「それに、私自身・誕生日のこと覚えていないのだ・・。」

ホントに悲しそうに海に応える・・。

「そうなんだ・・・ごめんなさい・・クレフ・・。」

クレフの表情を見て・・・罪悪感を感じながら謝る・・。

泣きそうになる海

「泣くことはないし、謝ることもないんだよ・・海・・」

海の肩に手を掛けてそんな事を言う・・。

その瞳には、慈愛の光に満ちている・・。

その言葉を聞いても泣きそうな海・・・

「ホントに気にすることはないのだよ・・。」

海の涙をぬぐう・・。

そして・・・その額に思わず口づけをしてしまうのであった。

その仕草に驚く周囲の面々・・

本人たちのほうが驚いていたりする。

「「導師・・・」」

思わずはもる一同・・・

その声に我に返る・・クレフ

「すまない。慰めたくてあんなことをしてしまった。ゆるしてくれ・・・。」

そう謝る・・。

「いいの。気にしてないし・・そりゃ、びっくりしたけど・・・」

そして・・額に手を当てながら顔を赤くしてしまう・・。

「???」

その海の様子にまた首をかしげ不思議そうな表情になる。

恋する少女の乙女心のきびがわからないクレフなのであった・・。

その後・・止めどない話をし始める・・。

学校でのこと・・向こうの世界の日常のこと・・

家族のこと・・そんな内容の話を・・海は、クレフに話をしていた・・。

話始めた海の正面に座り・・話を静かに聞き入る・・。

時折、相づちをうつことも忘れない・・・。

話をし始めてから海の様子が変わってきた・・。

笑顔が戻ってきたからだ・・・。

そんな海の表情の変化をうれしそうに見つめている。

話を聞いているクレフも明るい表情になっていく・・・。

時々・・疑問顔になるが・・・。気にしない・・・。

2人とも本当に楽しそうに話をしている・・。

主にクレフが聞き役だが・・・・

でも、時折・・その表情が陰るが・・海には気づかれていないようだ。

そして・・数時間・・・

2人きりで海は幸せを感じている・・。

そんな幸せな時間・・・海にとって素晴らしい時間・・・

海は、自分の話をし終わったら・・・クレフに

「ねぇ?クレフがこっちでどんな過ごし方をしているか聞かせてくれないかしら?」

そう瞳を輝かせ期待を込めてクレフに頼む・・。

「そんなに聞きたいのか?こっちの生活風景の話を?」

逆に海にそんな質問をする。

「興味あるし・・気になるもの・・・。聞きたい!」

興奮少ししている感じだがクレフに頼む・・。

「そうだな・・・わかったよ。他に聞きたいことがあれば言える事なら教えよう。」

少しうなずきながら海にそう提案するのであった・・。

 

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今回の話はここまでです。

次回はクレフの日常的な話と過去話の予定・・・

次回をお楽しみに!

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