★安らげる場所★

 

 

クレフを抱き上げて海は、寝室の方に連れて行く・・・。

大股に急ぎ足で・・・

クレフを抱き上げている海を見て・・・ランティス達は・・

唖然とした様子を見せていた・・・。

特に、アスコットはショックだったらしい・・。

慌てている海の形相と態度を見て・・・かなりの物だったらしい・・。

それは他の面々たちもそうでした。

ショックを隠しきれないのです。

その中で意味ありげに微笑んでいるのは、風・・・。

どうやら、海のクレフへの思いに気が付いているらしい・・・。

急いで部屋に担ぎ込む海ではあったが・・・はたと気が付いたのでした。

どうやって、クレフを着替えさせるかを気が付いたのです。

さすがに、どうやって着替えさせるか・・・悩みます・・・。

後を付いてきていたランティスと光・・・

ランティスは、海に自分が導師を着替えさせることを提案します。

「・・導師の着替え・・俺がやろうか?」

「お・・お願いするわね!じゃあ、ヨロシク!」

そう言って・・光と一緒に一端部屋を出ていきます。

海たちが出ていった後・・・

ため息をつきながら・・ランティスは、導師クレフを着替えさせています・・。

素肌をさらすクレフなんて初めてです・・。

さすがのランティスも意味不明に緊張した面もちで着替えさせておりました。

その白すぎる肌・・小さい体・・・熱が高いせいで・灼熱のように熱い体・・・

荒い息・・

やっと・・着替えさせ終わったランティス・・・

そして・・廊下の海たちに声を掛けます・。

「光・・・海・・終わったぞ・・。」

その声を聞き2人は、そっと入ってきます・・。

そして・・そばにあった椅子に座ります・・。海のみ・・

ベッドに寝かせられたクレフ・・・

海は、真剣に心配そうな面もちで・・見つめています・・・。

その後ろで・・光も心配そう・・・。

しばらく経ったでしょう・・・。

突然、クレフが目を覚ましていきます・・・。

「・・・ここは?わ・私は、どうしてここに?・・・」

独り言のように呟きます・・・。

「もう〜!クレフ!あなたは、倒れてしまったのよ!で、ここはあなたの部屋よ。」

興奮しながらクレフに言う・・海。

「そうだったのか・・。すまない。心配を掛けてしまったようだね。」

穏やかに、そして・・海の頭に手をのせて言う・・。

2人だけの空間といった感じだ・・。

「もう大丈夫だから・・・。海も光もランティスも心配掛けてすまない・・。」

「ところで・・?誰が私をここへ運んでくれたのかな?」

思った疑問を海たちに問いかける・・。

「海ちゃんがクレフを運んだんだよ!クレフ・・もう大丈夫そうだね〜。よかった〜!」

無邪気な表情でそんなセリフを言う・・光・・。

「導師・・あまりご無理なさらないで下さい・・。」

言葉は少ないが・・心配そうにそんなことを言う・・ランティス・・。

ベッドの上で・・

「そうか・・・これは・・体の異変によるもので体調が悪いわけじゃないから・・心配しなくてもいいよ。」

「それと・・私の着替えは誰がしてくれたのかな・・?」

いきなり・・そんなセリフ・・・

さすがに・・海だってドキドキ物だったり・・する

「私ですが・・・」

ランティスが応える・・・。

「そうか・・・。」

納得する・・クレフ

「私たちは、会場に戻って知らせようよ。みんなにクレフが目を覚ましたって!」

光がランティスのマントを引っ張りながら・・そんなことを言う・・。

「そうだな・・・・・。わかった。我々が知らせに行こう・・。光・・・。」

光に微笑む・・ランティス・・

「うん!じゃあ・海ちゃんが看病してあげてね!」

笑いながら・・ランティスを伴って会場に戻っていく・・・。

2人きりになる・・海とクレフ・・・

ドキドキものだ・・。

「(いきなり・・2人っきりになっちゃって・・どうしよう・・・。)」

海の心の中では、すごくドキドキしてて・・

沈黙が支配している・・・。

クレフも何て言っていいのか判らず・・沈黙するしかない・・という感じでしょう・・。

しばらく・・と言っても・・数十分といったところかな・・?

時間が経ち・・沈黙を破り・・言葉を発したのはクレフ・・だった。

「海・・心配掛けたようですまないな・・。大丈夫・・具合が悪い訳ではないから・・・。」

海の肩に手を当て・・そう言葉を掛ける・・。

ほっとしたような表情で・・・

「よかった・・。心配したのよ・・クレフ!いきなり倒れてしまうんだもの・・。」

そう・・言葉をやっと絞り出す・・・。

「よかった〜・・。ほっとしたら・・なんだか・・気が抜けて・・・・ふ・あ〜っ・・・。」

気が抜けてしまった海は、その場であくびをかみ殺しきれず・・

そして・・・その場で眠ってしまったのだった・・・。

スースースー・・・寝息が聞こえる・・・。

さすがのクレフも唖然としてしまうが・・一瞬後・・柔らかい微笑みを海に向け・・

「安心したのだろうな・・。ほんとにすまない・・。」

そう言ったかと思うと・・魔法でもう1個ベッドを出し・・そこに海を寝かせる・・。

もちろん・・クレフ自身には、持ち上げる事は不可能・・魔法や超常的な力を使ってなのだけど・・。

そして・・自分は、ベッドから起きあがり・・海に布団を掛けてあげる・・・。

優しい・・ふんわりとした笑顔を浮かべて・・・・。

そして・・その場で唄を歌い始める・・。子守唄のようなものだろう・・。

「〜ル〜〜ルル〜〜♪〜〜ルル〜♪」

美しい歌声が響きわたる・・・。

海は、夢うつつクレフの歌声に包まれ・・眠りの深淵に誘われる・・・。

海がよく眠ったのを確認したら・・・クレフは、熱がある体で部屋を出ていく・・・。

何か用事があるのだろう・・・・・。

両手を壁について・・ゆっくりと歩いて行く・・・。

 

所変わって会場に戻った光とランティスは・・・

「クレフの意識が戻ったよ〜♪心配ないみたい♪」

笑顔でみんなに報告する光・・。

「もう・・・大丈夫だ・・・。」

言葉が少ないが光と同じように・みんなに報告する・・ランティス・・。

「よかった・・。大事がなくて・・・。」フェリオ・・

その表情は、少し安心したという感じだろう。

「そうですわね・・。海さんが付いているので安心ですね・・。」風・・・

こちらも安心したような表情だ・・。

「導師・・あの時には、体調が悪かったのでは・・・。」

表情が晴れないラファーガ・・・

「あんただけじゃないよ。気が付かなかったのは・・。だから、自分だけを責めるのはよしなよ・・。」

こちらは、ラファーガの肩を叩きながら言う・・カルディナ・・

「彼の精神力はすごいですね。あんな状態になるまで誰にも気づかせないんですから・・・。」

こちらは、感心しているような妙な表情のイーグル・・

「そうだな・・。違いないな・・。」

同意の表情のジェオ・・

「導師クレフさん・・ほんとに大丈夫かしら・・・。」

こちらは、タトラ・・その表情は晴れていない・・。

「大丈夫じゃないかな・・タトラ姉さま・・。」

首を傾げながら言う・・タータ

「なんじゃなんじゃ・・辛気くさいの〜。後で見舞いに行けばいいことじゃ!のう?サンユン・・」

「そうですね・・アスカさま・。でも、大事がなくてよかったですね・・。」

こちらは・・アスカとサンユン・・

安心する一同であった・・・・。

それから・・しばらくの間・・パーティを楽しむ面々であった・・・。

そして・・・数時間後・・・

パーティも終わり・・後かたづけする面々・・・

楽しそうに片づけをする光・・・なにせ・・ランティスと一緒だからだろう・・・。

「ランティス〜♪これどこに置けばいいの?」

ウキウキとした様子でランティスに聞く光・・・

「これは・・こっちだ・・光。」

光を連れて行く・・ランティス・・表情はとぼしいが・・結構楽しそうだ・・・。

といった感じ・・・

「フェリオ・・これはどちらに置く物ですの?」

「これは・・あっちだ。・・風・・」

こちらも楽しそうに片づけをしている・・・。

他の面々も・・結構楽しそうに片づけの作業をしている・・・。

和気あいあいと・・作業している・・・。これが以前・・争っていたのか・・判らない程だ・・・。

意外な感じだけど・・ジェオやザズも真面目に作業している・・・。

そして・・作業も終わりに近づいたあたりの時間・・・

何かに気が付いたのか・・・驚きととまどいの表情を浮かべているのは・・ランティス・・・。

導師の部屋に・クレフの気を感じないのだ・・・。

そばに居た光は・・様子が変わったランティスに

「どうしたんだ?ランティス・・何かあったのか?」

不思議そうに問いかける・・光・・

かすかに・・震えながら・・

「導師が・・部屋に居られない・・。導師の気を感じないんだ・・光・・。」

信じられない面もちで・・やっと声を絞り出す・・ランティス・・・

「ほ・・ほんとか?ランティス。クレフが居ないなんて・・・。どうしたんだ・・。」

声を潜め・・ランティスに声を掛ける・・光

慌てた様子の光を見て・・却って落ち着いたランティスは・・クレフの気配を感じようと目を閉じる・。

そして・・神経を集中する・・・。

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今回の話はここまでです。

次回をお楽しみに!

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